第30号 2009年12月発行
「箸取らば・・・ 今年一年、本当にありがとうございました。」

こんにちは、生搾りどくだみ青汁酒・十黒梅(じゅっこいばい)の食援隊、細川泰伸です。
いつもいつもご愛飲頂きまして、本当にありがとうございます。

先月11月22日の事、中学・高校の同窓会がありました。
私は、高校野球で知られている、高知県、明徳義塾の出身で、
卒業して、今年で22年になります。

今年は、皆40歳の節目ということで、幹事の友人が早くから準備に骨を折り、
50名ほどの懐かしい顔ぶれが、北は北海道、南は福岡から集まったのです。

当時より、生徒は地元の高知県の者だけでなく、
高知県外の出身の者も多くいましたので、
卒業してから、滅多に会う機会はありません。全国に散り散りになった友人と、
連絡を取り合った幹事のご苦労は、並々ならぬものだったと思います。

当日、少しでもお手伝いができればと思い、会場に早目に行き、
出席者の名札の用意に取り掛かりました。

いやぁ~、本当に懐かしい名前がズラリズラリ!!!
一緒に寮生活で寝食を共にした事を、昨日の事のように思い出し、
一人でニンニンしておりました。

開演の時間が近づくにつれ、懐かしい顔ぶれが揃い始めます。
もう22年も会ってませんから、顔を見ても、全く分からない友人もいます。
名札を見て、お互い「あっっっつつつつ!!!」と
会場のいたる所で声が聞こえます。

一緒にクラブに励んだ友人とは、厳しかった練習の思い出、
県大会や四国大会の思い出、試合で負けて、頭をカミソリで丸めた思い出・・・
会場には、当時の先生も駆け付けて頂き、思い出話に花が咲きます。

学校の先生になっている友人、警察官になっている友人、
菓子職人になっている友人、行政書士になっている友人
コンサルタントになってる友人、会社の社長になっている友人  etc

みんな22年間、会わない間に、いろんな事がありすぎて、
話は、いつまで経っても終わりそうにありません。
本当に、みんな頑張っているんだなぁ~
自分も、もっと頑張らねば!と励まされる思いがしました。

そんな中、会場のどこからか
「”箸取らば”を歌おうか?」という声が聞こえてくるではありませんか!

”箸取らば”という歌は、私どもが在学中、朝食を頂く前に歌った歌です。
当時は全寮制で、中学1年から高校3年まで、
全員がグラウンドで朝礼をした後、
食堂にそのまま入り、一斉に朝食を頂きます。
その時に、全校生徒一斉に歌うのです。

歌詞は、
「箸(はし)取らば、天(あめ)、土、神の御(おん)恵み、
君(きみ)と御親(みおや)の御恩(ごおん)味わう」
というものです。

卒業して22年という歳月が過ぎても、私にとって忘れる事のできない歌ですし、
集まった同級生は誰一人忘れず間違わず、見事に声を合わせて歌いあげました。
(他の方が見たら、一種異様な光景だったと思います。)

一次会、二次会、三次会・・・
気が付けば、午前2時を回り、
私は、その日早朝からの仕事があり、後ろ髪を引かれる思いで
また会おう、お互い頑張ろう!と皆に別れを告げ帰宅しました。

翌日、幹事の友人に、お礼の電話をすると、
どうやら朝の6時頃まで、盛り上がっていたそうです。
22年ぶりの出会い、友人のありがたさ大切さを、ひしひしと感じた同窓会でした。

それで後日、”箸取らば”の話を、家族にしたところ
「お父さんが小さい時、食べるものが無かったがぁ~?」と、
目を丸くして聞く子供達、 食べたい時に食べたい物が、
当り前のようにが出てくる事しか、知らない子供達からすれば、
きっと不思議なことなのでしょう。

食べる物が無かったというか、食事は1日3度必ず食堂で、
決まった時間に、決まった物しか
食べる事ができなかったといった方が適切でしょう。

寮の部屋には、食べ物は持ち込み禁止(お菓子類も全て)といった不自由さはありました。
《寮内で、こっそり持っているお菓子の事を、「闇菓子(やみがし)」と呼んでいました。》

とはいえ、現在、どくだみ草を栽培して頂いている農家のおじいさん達の
「わしらが、小さい頃は、食べる物が全然無かった。」という、ご苦労からすれば、
食べ物があっただけ、段違いの生ぬるさではありますが・・・

先日、農家のおじいさん達と畑仕事を一緒にした時、
にこやかに笑いながら、こう言います
「農業は、自然が相手やき、自然の恵みやき」と・・・

今こうして、当たり前のように、食べたい時に食べたい物が食べれる幸せは
本当に、「天(あめ)、土、神の御恵み」だと、畑の上で、そう思いました。
感謝の気持ちを決して忘れてはいけないと、
おじいさん達のにこやかな表情から、心に強く感じました。

さて、あっという間の12月、今年も残り少しとなりました。
皆様、いかがお過ごしでしょうか? また、今年一年いかがでしたでしょうか?

今年は、私どもにとりまして、ご愛飲者様皆様のお陰で、
本当に本当に本当に、ありがたい一年でした。

まず2月に、その年の地場産業の振興に貢献のあった活動を表彰する
「高知県地場産業大賞」にて、「奨励賞」を頂く事ができました。
そして、6月には、幡多郡黒潮町にて、農地を所有し、
どくだみ草の搾り工場も設立できました。

これら全て、常日頃からご愛飲頂いております。皆様のお陰でございます。
心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

来年は、さらに、皆様のお役に立てるよう頑張りますので
2010年も、引続き、ご愛顧の程、何卒どうぞよろしくお願いします。

それでは、失礼します。

細川 泰伸