第75号 2013年9月発行
「凡事徹底」

こんにちは、失礼します。
生搾りどくだみ青汁酒・十黒梅(じゅっこくばい)の食援隊、細川泰伸です。
いつもいつも十黒梅をご愛飲頂きまして本当にありがとうございます。
またこの度は、手作り新聞「イキイキ元気倶楽部通信」を
お手に取って頂きまして心より感謝申し上げます。

暦は9月に入りました、こちら高知は、暑すぎた暑すぎた暑すぎた8月がやっと終わり、
少しずつ気温も落ち着き、過ごしやすくなろうかとしております。

いやぁ~、今年の8月は本当に暑かったです。
8月12日にはこちら高知の四万十市江川崎で、
国内観測史上で最高となる41.0℃が記録されました。
私が住んでいる高知市でも、毎日毎日暑い日が続き、
8月25日26日以外は全て30℃を超える日が続きました。
全国的にみても、今年は歴史的な猛暑いや酷暑の8月だっと思います。

この暑い8月、私をさらにさらに熱い熱い思いにさせてくれたのが・・・
甲子園球場で繰り広げられました、高校球児達の熱戦に次ぐ熱戦!

私など、先日10分程度、子供とキャッチボールしただけで、
汗でシャツがビショビショになり、 頭もふらふらっ~~~ときて、
もしかして「熱中症っ~~~?」と大変な思いをしました。

甲子園は、連戦に次ぐ連戦ですから、選手も含め、
応援団の生徒達や観客の皆様もこの暑さは相当堪えたと思います。
特に、ピッチャーは連投に次ぐ連投ですから、想像を絶するに値する事でしょう。
高校球児の全力プレーには、私だけではなく、
見る人全てを感動の渦に巻き込んだと言っても過言ではないと思います。

そんな彼らがその場に立つまでには、かなりの厳しい練習の日々があったと想像します。
試合が終わり、勝った球児、負けた球児、
それぞれ今までの厳しくとも懸命に白球を追いかけ続けた日々が
きっと走馬灯のように蘇ったのではないでしょうか?

かくなる私もその白球とは違いますが、高校生現役?の時は、
卓球部に所属しており、白球を追いかけていました。
県内では、強豪校でしたので、毎日の練習は厳しく、汗も流しましたし、涙も流しました。
特に夏の練習が厳しかったのを記憶しております。
卓球道場(私達はそう呼んでました)内は、
真夏といえども窓とカーテンをビッタリと締め切った中での練習です。

なぜ?窓とカーテン締め切るかといいますと・・・・
風でボールが曲がったり、光でボールが見えにくくなったりするのを防ぐ為です。
この締め切った真夏の道場内は、本当に本当に本当に暑く、
練習も厳しかった事を忘れる事ができません。

しかし、その厳しい練習を乗り切った事が自信となり、大会では「必ず勝てるはず!」
そんな強い思いが体の芯からみなぎった事でした。

話は、甲子園に戻しまして、、、、
大会後日、ある雑誌に優勝した前橋育英高校の
荒井監督のインタビュー記事が紹介されていました。

監督の座右の銘が「凡事徹底」との事。

監督のコメントに
「毎朝、散歩しながら15分間ゴミ拾いをしているんですけど、
今年はそういうこともきちんとできるチーム。
本物というのは、そういう平凡なことも、
きちんと積み重ねることができるチームのことだと思うんです」
とありました。

そして、指導の礎としたのは、日大藤沢(神奈川)を卒業し、
1983年に就職した「いすゞ自動車」での経験で、
「インコースの打ち方を覚えるよりも、まずはトイレをきれいにしろ、
靴をきれいにそろえろ、というチームだった」と続けられていました。

私は、そのコメントを読み、
本当に強いチームの本質に触れたような気がして身震いをしました。

とかく、最近ではテクニック的な事を安易に習得しようとする傾向があるように思えます。
しかしそれは、メッキのようにあっさり剥がれ落ちるような気がしてなりません。

基本中の基本、挨拶であったり、掃除であったり、・・・を徹底する!
人としての本質のようなものを思い起こしました。

そして、この「凡事徹底」という言葉に忘れもしないある出会いを鮮明に思い出しました。

それは、「凡事徹底」というタイトルの本を書かれた
株式会社ローヤル(現 イエローハット)の創業者:鍵山秀三郎氏との出会いです。

今から7年前、私が独立して会社を立ち上げた当時の事です。
正直、事業は形を成してなく、ただただ、がむしゃらな毎日を送っておりました。

そんな私を見かねてか、恩人のご紹介で、会社経営に関するある勉強会に入ったところ、
幸運にも、その勉強会で鍵山秀三郎氏を訪問する事になったのです。

会社(イエローハット社)に到着すると、
社員の皆さんの元気で明るい挨拶、社内の清潔さに驚きました。
もちろんトイレの綺麗さは、伝え聞きをはるかに上回る程で、驚嘆の一言につきました。

会議室に案内され、数分待っていると、
これほど温和な表情は見たことがない!という方が
静かに入室されました。鍵山秀三郎氏です。

そして、私のすぐ横に着席されました。距離は30cm程でしょうか?
私は胸の高鳴る鼓動を抑える事ができなかった事を今でも覚えています。

そこから1時間間程、氏が直面した体験を拝聴し、
そのお話に涙をボロボロと流しました。

特に心を打たれたのは、広島の高校生。少年院まで行った非行少年のお話でした。
当時、氏が直接、その少年にトイレ掃除を薦め、最初は全く相手にされないものの、
何度も何度も何度も何度も何度も薦め、
やがてその少年がトイレ掃除を始め、更生していくというものでした。

そして、その少年からの直筆の感謝の手紙が私の目の前に広げられた時、
心がブルブルと揺さぶられる思いがしました。

貴重な体験を頂いた私は帰社後、トイレ掃除を毎日するようにしました。
最初は、正直、気が進まなかったものの、いざブラシを持って磨いていくと、
それに応えるようにキレイになっていき、一汗かいた頃には、ピカピカになり、
何か晴れ晴れしい、清々しい気持ちとなりました。

トイレがきれいになると、机の上やパソコンの画面のちょっとした汚れが気になってきて、
仕事の前は、必ず掃除をする習慣が身に付きました。

今では、社員の者が私より進んで先にトイレ掃除をしてくれるようになり、
お陰様で、毎日とても気持ちのいい環境で励んでおります。

「凡事徹底」 当たり前のことを人には真似できないほど一生懸命やる
改めて、心にしっかりと刻む事ができたこの8月でした。

9月に入り、少し気温は穏やかになり、過ごしやすくはなってきておりますが、
まだまだ残暑厳しい毎日が続いております。
暑さ対策もそうですが、急な気温の変化にもどうぞお気をつけ下さいませ。

「うがい、手洗い、十黒梅(じゅっこくばい)」
健康管理には、十分にお気をつけて、お過ごし下さいませ。

それでは、失礼いたします。

細川 泰伸